校長 青木直人先生-1440x1080.gif)
視野を広げ考える力を養う多彩な海外研修プログラム
グローバル化に向けた取り組みは多くの学校で行われているが、普連土学園では同校のルーツであるフレンド派が掲げる「自由」「平等」「対話」「平和主義」という普遍的な価値観のもと、以前から質の高い国際交流を続けている。
たとえば「ジョージ・フォックス・ツアー」(英国研修旅行)は、フレンド派が創設されたイギリス・湖水地方を巡る研修旅行で、フレンド派の人々との交流を通してその考え方に触れ、改めて自分たちのアイデンティティを確認しようというツアーだ。
「セルフディベロップメントプログラム」は、全米屈指のリベラルアーツカレッジに滞在し、現地の学生や他校の生徒との対話を通して、自らの常識を疑うことの大切さを学ぶ目的で実施されている。初年度はスミスカレッジに滞在、昨年は同じセブンシスターズの1つ、マウント・ホリヨークで実施された。
「カンボジアアキラープロジェクト」は、カンボジアでの地雷撤去活動の視察を中心とする研修だ。地雷原での地雷撤去作業の見学・体験参加も含め途上国の実情を学び、世界のために今、自分たちに何ができるかを考え、行動を促すことを目的に行われる。
今年から「ニュージーランドターム留学」もスタートした。高1の1〜3月をニュージーランドの共学校で過ごすもので、異文化のなかでホームステイしながら、世界の広さを実感してくるプログラムだ。
「中3にも『カナダ研修』を導入しました。バンクーバーでのホームステイやブリティッシュコロンビア大学との交流などを含む10日間の研修で、これをきっかけに、さらに高校での海外研修に関心を持つことを願っています」と青木校長は話す。
学びの幅と進路を広げる高大連携プログラム
生徒の学びの幅を広げるためには、大学と連携した教育も有効だ。同校では今年から津田塾大学と協定を結び、とくに同大学が得意とする英語教育を中心にした教育プログラムを展開していく予定になっている。「普く世界の土地に連なるように」との思いを込めて普連土と命名したのが津田梅子の父・津田仙であり、今後は本格的な高大連携プログラムへと展開していく予定だ。
一昨年から続く東京理科大との連携プログラムも好調だ。同校は卒業生の4割近くが理系に進学していることもあり、理科大の教員志望の学生をチューターとして受け入れることで、大学生にも高校生にも得るものが大きい教育活動を展開している。
東京女子大学との連携では、同大学が得意としている「女性学」を高3の探究活動に導入したり、宿泊研修の事前レクチャーに参加してもらったりといった形での交流が続いている。
「東京理科大8名、津田塾大5名、東京女子大4名の推薦枠をいただいており、連携教育を通して向学心が芽生えた生徒の進路先を確保するという意味でも役立っており、今後も密度の濃い高大連携を目指していく予定です」(青木校長)
